天文的変動因子としては、太陽定数の変動や公転運動による太陽と地球間距離の変動、地球の自転による太陽高度の変動などがあります。太陽放射の観測に最も大きくかかわる因子は太陽高度です。紫外線(UV)の地表到達量の減衰に関係する気象的変動因子としては、主に、大気光路中の空気分子によるレイリー散乱、エーロゾルによるミー散乱、オゾンそのほかの分子による吸収および雲による散乱と吸収、地表面のアルべドなどがあります。空気分子のレイリー散乱は粒子の分布と大きさに依存します。 このため、波長が長くなるほど散乱による放射の減衰が大きくなります。大気中の分子のうち、オゾンがUVの減衰に最も大きくかかわってきます。中緯度では高度20~25kmに成層圏オゾン層の中心があります。290nmより波長の短いUV-Cはオゾン層に吸収されて地表には到達しません。では、地表に届くUVの分光放射はどのようにオゾンと関係しているかというと、UV-Aはオゾンの変動にはほとんど無関係で常に一定量が地表に到達しています。UV-Bのみが成層圏オゾンの増減に合わせて変動するのです。成層圏オゾンが減少すればUV-Bは確実に増加するという具合です。なお、オゾン全量が10%減少すると290nmの放射は3倍となり、その結果DNA損傷は約10倍増加すると予測されています。
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