太陽光は太陽の中心コア内で主として水素の核融合反応によって生成される電磁波エネルギーで、太陽表面の光球から、彩層、コロナをへて放射されます。全放射の約22億分の1が波長数10-11mのγ線から105mの電波までさまざまな波長の電磁波として1億5000万kmのはるか彼方から地球に到達します。地上の太陽光は大気中のさまざまな分子による吸収や散乱の結果、290~3000nmのスペクトルとなります。太陽放射の大部分は可視放射(380~780nm:VIS)と赤外放射(>780nm:IR)で占められ、400nmより波長の短い紫外放射(UV)は全放射の5~6%にすぎません。さらに地表に届く紫外線(UV)の大部分は、UV-A(400~320nm)であり、全UVに占めるUV-B(320~290nm)は4%程度です。しかし、太陽放射の中のこのわずかなUV-Bがあらゆる生命体、物体、生態系にさまざまな影響を与えているのです。 約4億2000万年前に強力な太陽UVを吸収するフィルターとして地球上空に形成された成層圏オゾン層が最近のわずか20年間に、全球平均で3.4%/10年の減少傾向にあるのはよく知られています。フロンなどによる成層圏オゾン層破壊がこのまま進み、地球上空からオゾンのベールがなくなって、UV-Bの増加が加速されたり、現在は地上に到達していない290nmより短いUV-Cまで地上に届くようになったら地上の生態系はどうなってしまうのでしょうか。しかし、太陽UV-BもUV-Aでさえ、測定をはじめとして生態系との関連研究など開始されたばかりの現状にあるのです。
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