測定対象の分光分布が連続スペクトルか、または連続スペクトルとラインスペクトルの混合であるときは、モノクロメータなどの分光装置の波長帯域幅が分光測定の測定間隔(サンプリング間隔)と等しくなるようにして分光測定を行って、放射束(放射パワー)を波長区間(波長幅)λ毎の値(区間平均値)の集合(波長的連なり)、として求めることができます。しかし、水銀ランプなどのように、比較的少数のラインスペクトルが散在しているようなものでは、それらを個別に測定したほうが都合が良いこともあります。この場合は次のような手続になります。まず、モノクロメータの帯域幅を適当な広さδλ(例えば5nm)に設定します。そして、測定するラインの波長を挟んで波長走査を行って、ラインの波長に対する応答(ラインプロフィル)を求めて、その面積を算出します。このラインプロフィルは、ラインスペクトルの波長特性とモノクロメータの帯域特性とのたたみこみ積分(convolution)であって、その面積は両者の波長特性(形状)のいかんにかかわらず、ラインスペクトルのパワーに比例します(ラインが接近した波長の複数のものではその総和を示します)。したがって、比較する標準放射源が水銀ランプのようなラインスペクトル放射源であれば、両者のプロフィル面積を比較すればよいのです。標準が電球のような連続スペクトル放射源のときは、プロフィルの重心波長λgを求めて、λgにおける標準の値Eg(単位:μW・cm-2・nm-1)と標準のよみ(測定値)およびラインプロフィルの面積からラインの放射パワーを求めます。このときの測定量P1は、例えば、検出器出力が電流(単位:A)であれば次のようになります。P1[μW・cm-2]=Eg[μW・cm-2・nm-1]×プロフィル面積[A・nm]÷標準のよみ[A] ラインが連続スペクトルと重なっているときは、文献(JIS Z 8724-1997:色の測定方法―光源色)の方法で分離することができますが、反応を利用する立場からは、放射ラインが連続かの区別は特別に意味をもちません。
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