多くの生物では光産物はUV-Aまたは青色光に依存した光修復(人では存在するかどうか議論がありますが)によって修復されます。この光修復活性が紫外線(UV)に対する防御上極めて重要であることは、光修復の欠損変異をもつ生物がことごとく紫外線(UV)に対して感受性になることで明らかにされています。この修復反応は光修復酵素によって行われていて、CPDに特異的な酵素(CPDPL)と6,4PPに特異的な酵素(6,4PL)の2種類が知られていますが、DEWを修復する光修復酵素が存在するかどうかは不明です。CPDPLについてはバクテリアから高等植物までの広い範囲で存在が確認されていて、動物やバクテリアでは遺伝子も単離され酵素蛋白質の性質が詳しく解析されています。この酵素は385nm付近の光を吸収して活性を示すものと、445nm付近の光を吸収して活性を示すものの2種類が知られています。この違いは酵素蛋白質に結合している光受容色素の違いに由来します。植物におけるCPD光修復の作用スペクトルは350~450nmにわたる広いピークをもつことから2種類の酵素の存在を想像させます。実際植物ではCPDPLと推定アミノ酸配列で相同性のある2種類のcDNAがシロイヌナズナやマスタードの緑葉から単離されていますが、こてにコードされている蛋白質が本当にCPDPL活性をもつかどうかは不明です。UV-Bは葉緑体やミトコンドリアなどのオルガネラには光修復されていない可能性が指摘されています。しかし、葉緑体DNAの塩基配列は極めて保存性が高いので何らかの修復機構が働いていると思われ今後の研究の進展が期待されています。 6,4PLについてはこれまでにその実体が不明でしたが、最近キイロショウジョウバエ由来の同酵素をコードしているcDNAが単離され、そのアミノ酸配列が明らかとなっています。この酵素の推定分子量は62.9kDaでFADを光受容色素としてもつことが示されています。植物にも6.4PLの活性が存在することが示されています。単色光を使った活性測定の実験などから、植物の6.4PLは酵素としての性質はショウジョウバエで研究されているものとよく似ていることが示されていて今後の研究の進展が期待されています。
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